相続税

相続人に障害をお持ちの方がいる場合

2021.10.18

相続税の障害者控除は、相続人の中に障害をお持ちの方がいる場合に、一定要件のもと
相続税が安くなる(控除される)制度です。

・一定要件
 以下の全てにあてはまる人
 ①相続または遺贈(遺言)により財産を取得すること
 ②相続の際に障害者
 ③法定相続人であること
 ④相続の際に日本国内に住所があること

・控除される金額
 一般障害者 (85際-相続人の年齢)×10万円=控除額
 特別障害者 (85際ー相続人の年齢)×20万円=控除額

特別障害者とは一般障害者に比べて、障害の程度が重い方になりますので、控除額がより大きくなっております。
例えば相続人の年齢が50歳の場合、
 一般障害者 (85際-50歳)×10万円=350万円
 特別障害者 (85際ー50歳)×20万円=700万円
となり、障害の程度に応じて350万円または700万円も相続税が安くなることになります。

・控除しきれない場合
 障害者のかたの相続税より、障害者控除額の方が金額が多い場合には、控除がひききれない
結果となります。この場合に、控除できなかった部分については、その障害者の扶養義務者(※)の相続税から控除することができます。相続税の実務上も、控除しきれない金額を無駄に
している事例も散見されますので、注意が必要です。

※この「扶養義務者」とは、配偶者・子・父母・祖父母・兄弟姉妹・孫、もしくは3親等以内の親族(叔父や叔母など)で家庭裁判所が認めた扶養義務者となります。